東京皮膚科・形成外科 鍼灸師 奥 富行
原田崇史ドクターブログGメッシュを用いた隆鼻術
2018 . 7 . 3今回はGメッシュを用いた隆鼻術について紹介したいと思います。
Gメュシュはポリカプロラクトンと言われる素材で構成されます。再生医療で様々な組織を形成する際、組織を誘導するために使用される素材で約2年で無くなるものですが、自己組織に置き換わるので形はそのままキープできます。
上図のように鼻根部に針穴をあけてGメッシュを鼻背部の皮下に挿入していきます。
モニターさんは2本のGメッシュを使用しています。
Gメュシュ挿入後鼻筋が通り、ハイライトが入るようになりました。
左は術前 右は術直後
術前、Polly beak変形と言われる鼻を横から見ると鼻先に丸み・盛り上がりを認め、鼻先と鼻背との連続部位に凹みを認めていましたが術後は改善されています。
上記写真は左が術前 右が術直後
術中、患者さんに鏡を見てもらいながら好みの高さの鼻筋になるまでGメュシュを挿入していきます。平均2本の方が多いです。
・隆鼻術の方法として
①手術(シリコンインプラント、ゴアテックス、肋軟骨等の自家組織を用いた方法)
②注入系(ヒアルロン酸等)
があります。
ダウンタイム、費用、手術に対する不安等の問題で②による方法を選択する方も少なくありません。
・ヒアルロン酸を鼻背に注入した場合の問題点として
ヒアルロン酸の入れ過ぎ、素材次第ではヒアルロン酸が横方向に流れ鼻の横幅も広がる可能性があります(太い鼻になるリスク)
約1年程度で吸収されるケースが多いため繰り返し注入が必要な事(その都度コストもかかります)
最も危険なリスクとして失明が挙げられます。
Gメュシュによる隆鼻術では、糸状の素材を入れていくためヒアルロン酸の様に鼻の横方向に流れること無く鼻筋を通していく事が可能です。
また約2年で自己組織に置換され形をキープする事ができるため、問題なければ繰り返し施術を行う必要がありません。
施術時間も約5分程度のためヒアルロン酸を注入する際にかかる時間とほぼ同じです。
料金 1本5万円+税 2本目から1本3万円+税
施術のリスク・副作用について
・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。
・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは2日~1週間程度です。
・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。
・内出血がごく稀に起きる可能性があります。
・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。
・手術直後は、糸を挿入した部位は、笑ったり・触ったりすると違和感や痛みを感じることがありますが、2週間程度で改善していきます。
・糸を挿入したところが、一時的に違和感(異物感)や引きつれ感を感じる場合があります。1~3カ月程度で徐々に改善していきます。
・手術当日は、洗顔をお控え下さい。
・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。
・手術後3日間は、手術の刺入部位のお化粧はお控え下さい
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