本音美容辞書【総院長ブログ】｜東京皮膚科・形成外科

昨日は国際美容医療研究会の

ヒアルロン酸注射の講習会に参加しました。

参加できなかった美容医療関係者の方々のために

講義の内容につきアップします。

 

 

ヨーロッパの美容医療のトレンド　　               Dr.Papp 　　　　　2012.7.19

 

今日はお忙しい中お集り頂いてありがとうございました。

ヨーロッパの美容医療のトレンドにつきお話いたします。

このシェーマの様に、３０代は逆三角形の顔の形をしていますが、

７０代になると顔の形は逆ピラミッドの形になっていきます。

 

従来はこれを治すにはフェイスリフトは手術しかありませんでした。

しかし、ブラントカニューラの開発と顔面の解剖の分析により

40代の方は注射のみでフェイスリフトが行えることがわかって来ました。

ヨーロッパではリキッドフェイスリフトと呼んでいます。

 

まずわかって来た解剖について。

皮膚直下の皮下脂肪はたくさんのブロックにわかれています。

分かれた部分が一斉に老化するわけではなく、

それぞれに違った変化をして行きます。

一つの部分のボリュームがなくなると、老化現象を引き起こします、

一つの部分が悪いように引き下がると

他の部分にも悪影響を及ぼしていきます。

 

 

皮下脂肪はこのように６部位にわかれます。

青は大頬骨筋の脂肪層。

こちらは目の下と頬の脂肪とは違う動きをします。

深い部分にあり、法令線に影響を与えます。

この脂肪は目の下の脂肪や頬の外側にも影響を与えます。

 

赤い部分は目の舌の頬の脂肪層。

こちらは比較的浅い場所にあります。

こちらに注射をするとV−deformityが治せます。

 

我々はどこに注射をすれば最も良いかを

患者の解剖を良く観察して知るべきです。

また、どのような製品を入れるべきかを知る事も必要です。

 

モデリスはボリュームアップのために開発されたヒアルロン酸です。

注入後に流れずに形を維持できます。

ヒアルロン酸は流れると言われていましたが、

他の製品と違ってモデリスは吸収の過程で他の部分に移動しません。

この方は私の所に来た患者様です。

注射をするというと顔が大きくなるのではと心配する方もいます。

ただ、正しい位置に良い種類のヒアルロン酸注射をすると顔が小さく見えるようになります。

 

リキッドフェイスリフトについて報告します。

ヨーロッパでは単に注射をするというよりも

３次元でフェイスリフトを行うという方向に向かっています。

 

これが注入前と注入後。全部で４ccの注入を行いました。

 

これが加齢による２０歳と６０歳の人の骨の変化の3D-CT写真です。

顔の下の部分の骨がこのように変化します。

この変化を補正するように注射をしていきます。

 

彼女は7CCの注射を行いました。

注射後、自信を取り戻してファッショナブルになりました。

 

彼女は頬に4ccのモデリスを注射しました。

注射後にフェイスリフト効果が見られています。

 

これがブラントカニューラです。

これを使う事によって安全に、

血管や神経を傷つけずに注射を行うことが出来ます。

 

ブラントカニューラは

腫れや内出血を防ぎ、

ダウンタイムを少なくし、

痛みを軽減させ、

血管野神経のダメージを防ぐ

不規則な注射も防ぐ

自然な結果を出す

新開発の針です。

 

先生が一番良く使う者は２５Gの４０mmのカニューラとのこと。

 

以上です。

 

 

基本的には６月に香港に行った時の講義に似ていました。

 

「 切りたくない、お仕事のお休みを取りたくない」

という美容医療の流れは世界的に広がっています。

 

解剖の詳細な検討と技術の進歩によってヒアルロン酸の注射のみで

フェイスリフトが行える時代になりました。

 

 

その後、スクエアクリニックの田中先生による

ブランチテクニックによるヒアルロン酸注射の講演もありました。

ブランチテクニックは新世代のヒアルロン酸だからこそ

できるようになったテクニックです。

その場でしわがなくなるため、本当に患者様に喜ばれます。

昔ヒアルロン酸で凸凹したり、青くすけてしまった方も

是非ご相談に行かれて下さい。

 

懇親会で、ヒアルロン酸の会社の社長と。

最新の治療の情報交換をできた、良い研究会だったと思います。

 

明日からの美容医療に生かしたいと思います。

関係者の皆様、本当にありがとうございました。

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