美容外科 / 美容皮膚科　東京皮膚科・形成外科

麻布十番のクリニックを立ち上げて4か月が経ちましたが、COVID19の収束は依然予断を許さないですね。

 

さて、久し振りの投稿で申し訳ありませんが、今回は瞼についてではなく、口角挙上の傷跡修正についての投稿です。口角が下がっているとどうしても不機嫌にみられる、貧相な表情に見られがちのため、20代だけでなく、アンチエイジングとして40～50代にも受けられる方が多くいらしゃいます。

 

ただし、この手術のデメリットとしては傷跡と、口角下に入る凹みになります。いかに目立ちにくくなるように縫合する必要がありますが、この手術方法についても様々な方法が行われていますので、修正方法は十人十色となります。

今回はモニターになっていただいた症例をもとに紹介します。

症例は20代、他院にて口角挙上（三角皮膚切除）及び、上口唇縁の切開で手術をされています。

右の口角の傷跡（ギャザー変形）および上口唇縁の赤唇形態が不整になっていたため修正希望でご来院されました。

このギャザー変形については、どうしてもこの手術特有の創部の長さの差が生じてしまうため、丁寧に真皮縫合も入れながら縫合した方がいいと考えられます。

 

 

閉口時は、右下口唇のギャザー変形が目立つ状況でしたが、開口時には、口角の拘縮（つっぱり）が目立つ状況でした。

どうしてもこの手術の場合は口角部を頭側に移動させるために口角部に瘢痕ができてしまうため、一定数このつっぱりを訴える方がいらっしゃいます。

瘢痕の成熟化とともに改善する方もいる一方で、ずっと気になっている方もいます。

今回のモニター様は後者でしたので、傷跡修正とともに口角部の拘縮を解除することにしました。

 

今回のプランとして、ギャザー変形部は切除（皮弁として利用）、口角部は拘縮を解除して延長する必要があり、この２つを合わせて行う方法として、今回は転位皮弁（transposition flap）といわれている方法を用いました。

 

 

 

 

 

上口唇縁（赤唇白唇境界部）の不整については、白唇部は切除し赤唇側を皮下剥離して丁寧に縫合しました。

術後は、開口時に注意してもらいながら、あまり大きく開けないようにして頂きます。口角に挿入した皮弁部を除いては１週間で抜糸、皮弁部は２週間での抜糸としました。

術直後は局所麻酔の影響もあり腫れていましたが、経過とともに馴染んでいます。術後1ヶ月目には非手術部の左口角側とほぼ変わらないぐらいまで馴染んでます。

縫合部も整い、開口時の拘縮（つっぱり感）も改善しました。

上口唇縁の不整もこのようにきれいな赤唇縁になりました。

 

 

術式：傷跡修正術

口角挙上部（右のみ）：165，000円（税込）、赤唇縁部：55,000円（税込）

施術のリスク・副作用について

・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。

・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは１～２週間程度です。

・術後のむくみや細かな左右差の改善には、３ヶ月程度かかります。

・内出血が起こった場合は完全にひくまでに２週間程度かかることがあります。

・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。

・手術当日は、洗顔をお控え下さい。

・手術後３日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。

・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

・効果には個人差があります。また、部位によってはそれほど改善が実感できないことがあります。

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