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東京皮膚科・形成外科 形成外科専門医 吉澤秀和

Dr. hideyoshi blog

瞼の手術は奥が深い⑧

 

長らくblogが滞ってしまい申し訳ありませんでした。

社会活動の再開と共にコロナ感染者数が以前の人数を超えてきましたね。

不安な中での生活が続きますが、我々の生活様式に変革が必要な時なのかもしれません。感染対策を個々で徹底しましょう。

 

では、1ヶ月ぶりの投稿はまたまた『瞼の手術は奥が深い』の第8弾になります。

 

瞼の手術は奥が深い⑥』で報告したモニター様も1ヶ月以上を経過したので最新の経過を報告したいと思います。Case№は分かり易い様に前回を引き継いで同じ番号を用います。

Case2:30代男性で3カ月経過(最終報告)。

Case3:40代男性で3カ月経過(最終報告)。

Case4:30代女性で2カ月経過(中間報告)。

 

『Case1』は前回の投稿で3Mの術後経過を過ぎたので卒業ですので、最初は『Case2』からになります。 『瞼の手術は奥が深い②』で提示した症例です。

 

浮腫みはほぼなくなりました。創縁の赤みがまだ残存していますが、必ず消退します。

 

術後2カ月以降はだいぶ瞼の浮腫みも落ち着いていました。

開瞼が楽になり、仕事も順調な様です。

眼ヂカラがかなりアップしましたので、今後はアップしている写真では下眼瞼が切れているのでわかりずらいのですが、気になる下眼瞼のオペも検討(切開ハムラかなぁ)し、総合的にバランスよく若々しくしていきたいと思います。

 

 

上眼瞼の眼瞼下垂については、無事に卒業です。

引き続き長期経過もご報告できればと思います。

 

 

続いては、『Case3』です。インスタグラムで投稿をしていた症例の方です。

お仕事が忙しく中々経過を頻回に拝見することは難しかったのですが、3か月を経過したので、無理を言ってご来院して頂きました。

また、本症例では、眼窩脂肪の『特に内側区画の除去』をしています。

術前後の上眼瞼の膨らみにも注目して下さい。

腫れぼったさの改善がみられていますね!!

経過は1.5カ月と3か月とイレギュラーですが、ご参考にして下さい。

 

 

術後3か月を経過し瞼の浮腫みも概ね落ち着きました。

開瞼は左右差なく、上方視の際の黒目の見え具合の差がないのですが、二重のラインの差が残存していますね。

 

これは、何が起こっているのでしょうか?

 

答えとしては、術前から左の眉毛挙上する癖が残存しているため、左の二重の幅が右に比べてハッキリとしているためです。

 

対処としては、3つあります。

①左前額部にのみボトックスを少なめに打つ。(癖を抜く目的です)

②当院オリジナルの切らない眼瞼下垂を結膜側のみで完結して行う『NSLT法』があるので、希望があれば微調整を検討する(自費での手術になります)。

③様子観察をする。

 

最後に『Case4』の症例です。

 

前回は術後10日前後までの短期経過のみでしたが、術後2カ月を経過しました。

閉瞼時の薄っすらと残っている重瞼線のラインが8.5mmで設定されていたのですが、埋没糸の移動により浅い二重になってしまっていました。

術前シミュレーションで確認し、 重瞼線は同様に8.5mmとしましたが、左右3mm程度の皮膚を切除するデザインとしました。

 

プランニングとしては、①余剰皮膚を切除した後に、②眼瞼挙筋腱膜の処置と平行して埋没糸を抜糸を行いました。③その際に糸のみでも多少の癒着は生じているので適宜止血を行いながら丁寧な剥離操作が肝となります。

④最後に眼瞼挙筋の位置を移動させて固定した後にバランスをみながら眼窩脂肪の除去も行いました。

 

このようにやや腫れぼったい瞼の方は眼窩脂肪が下まで降りてきている場合が多いのでこの処置がほぼ必要になります!

(切開が怖い方は、埋没の針穴からでも眼窩脂肪の除去は可能です。)

 

 

術後2カ月が経過し、浮腫みもだいぶ改善してきました!

また上方視を注目して見てみて下さい。術前では、上方視の際に右の眉毛挙上をしているのが、術直後から消失し、術後2Mになっても眉毛挙上をしなくなっていますね。

 

 

 

術前と比べて、黒目の露出面積が増え、目元が華やかになりました。

 

医学用語で言い換えるならば、『MRD-1(上眼瞼縁から瞳孔中央までの距離)が正常化』し正面視での下垂が改善するとともに、上方視でも上記したように前頭筋を使わずに上方視野が確保されています。

 

引き続き、術後3か月目の経過報告致します。

 

また、術後の浮腫みを最小限にする方法です。自分の担当患者様にはお伝えしている事ですので、気を付けてみて下さい。

術者として、愛護的に扱うことはもちろんですが、患者さまにも以下の点を説明し、ご協力頂いています。

枕を高くして寝る(捻挫などした時も心臓より高くして冷やすことで腫れが最小限になるのと同じ)

②頑張ってクーリング(可能であれば抜糸ぐらいまで)

③あまり笑わない(特に術後48時間);表情筋を動かすと目回りの血流はより巡るので、腫れやすくなる可能性があるため

④Na(ナトリウム、いわゆる塩分)摂取を控える、K(カリウム)や利尿作用のある食材を積極的に摂取(バナナ、アボカド、トマト、かぼちゃetc、特に韓国では術後にカボチャスープを渡される事が多いようですね。)

 

眼瞼下垂の再手術のご相談症例も増えています。

悩まれている方は是非一度カウンセリングにいらっしゃって下さい。

初診はご予約制になりますので、お電話でのご予約を宜しくお願い致します。

 

 

【施術内容・手術時間】

眼瞼下垂手術(挙筋前転法)、保険適応、両目で約1時間30分

※診察にて保険適応か判断致します。

 

施術のリスク・副作用について

・麻酔薬にて、アレルギー反応を起こす場合があります。その場合は適切な処置を行います。

・腫れは個人差がありますが、手術直後から少し腫れがあり、翌日がピークで徐々に引いていきます。目立つほどの大きな腫れは1~2週間程度です。

・術後のむくみや細かな左右差の改善には、3ヶ月程度かかります。

・内出血が起こった場合は完全にひくまでに2週間程度かかることがあります。

・感染予防のため、抗生剤を内服していただきます。

・手術当日は、洗顔をお控え下さい。

・手術後3日間は、飲酒・激しい運動・サウナ・入浴など、血流が良くなることはお控え下さい。

・ケロイド体質の方は傷跡が残りやすい場合があります。

・効果には個人差があります。また、部位によってはそれほど改善が実感できないことがあります。

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